A close-up shot of Camargue rice grains.

私たちの米​

米は、日本酒造りに欠かせない主要な原料のひとつです。伝統的に、日本の酒蔵では食用米が使用されていました。というのも、それが最も身近で手に入りやすいものであったからです。最も古い日本酒に関する記録は西暦713年にまで遡り、神事や祝いの場で使用されていたことが記されています。日本酒は古来より、文化的・精神的に深いつながりを持つ存在なのです。​ 江戸時代の終わり(1800年代)には、酒造りに適した専用の酒米が使われ始めました。1936年には、日本酒の品質を大きく向上させた有名な酒米「山田錦」が誕生しました。​ しかしヨーロッパでは、日本のように酒造り専用の米を入手することは困難です。SAKÉ DE BORDEAUXでは、カマルグ地方で栽培されたジャポニカ種の食用米 — Brio(ブリオ)、Selenio(セレニオ)、Manobi(マノビ) を使って試験を行いました。様々なテイスティングと検証を重ねた結果、スティル(非発泡)日本酒には有機栽培のManobi米を、スパークリング日本酒にはSelenio米を使用することに決めました。​ Manobiは他の品種に比べて粒が大きく、デンプン含量が多いため、雑味のない純粋な味わいの酒を造るのに最適です。一方で、Selenioはより豊かな風味を持ち、スパークリング酒に個性を与えてくれます。​ 私たちは現在、アイガモ農法を取り入れているオーガニック農場で栽培されたManobi米を使用しています。アイガモ農法とは、田んぼに合鴨を放して雑草や害虫を駆除する、自然で持続可能な農法です。​

A clean, flowing stream of pure water.

私たちの水​

フランスの水は「非常に硬い」というイメージが一般的です。これは、いくつかの有名なミネラルウォーターブランドによって広められた印象でもあります。しかし、日本酒造りに適した水は、軟水から中程度の硬水(アメリカ基準で硬度30〜150 mg/L)が理想とされています。ちなみに、パリの水道水の硬度は約300、ボルドーではそれ以上になることもあります。​ そんな中、私たちは奇跡のような出会いを果たしました。​ 最高の仕込み水を求めてジロンド県全域を探し回った末、アルカション近郊で非常に珍しい「超軟水」の天然水源を発見したのです。これは、私たちの酒造りにとって大きな転機となりました。​ 現在、私たちの酒蔵では、地下200メートルから汲み上げた天然水を使用しています。この水のミネラルバランスは、日本で最高品質の酒を生むことで知られる灘地域の伝説的な仕込み水、宮水(みやみず)に非常によく似ています。​ 硬度のバランスが取れており、鉄分をほとんど含まないこの水は、クリアで洗練された味わいの日本酒を醸すのに理想的です。​

A magnified view of yeast cells.

私たちの酵母​

もともと日本酒は、ナチュラルワインと同じように、自然界に存在する野生酵母の働きによって自然発酵で造られていました。現在でも多くの日本の酒蔵が、この伝統的な自然発酵の方法を守り続けています。​ 近年では、日本醸造協会(Brewing Society of Japan)が日本酒酵母の海外輸出を始めたことで、海外でも日本の酵母を用いた酒造りが行われるようになってきました。​ しかし、SAKÉ DE BORDEAUXではあえて別の道を選びました。ボルドーの白ワイン文化にインスピレーションを受け、地元のワイン醸造技術から厳選したワイン酵母を使用しています。​ この選択により、私たちの日本酒には独自の個性が生まれます。ワイン酵母で醸した日本酒は、近年日本でも人気が高まっており、高い酸味とそれを支えるほんのりとした甘みが特徴。フレッシュで表情豊かな味わいが魅力です。​ 私たちは、日本酒のそれぞれの個性を引き出すために、3種類の異なるワイン酵母を使い分けています。​